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第六回スクウェアエニックス小説大賞佳作受賞『sky* きみの生きるせかい』

『sky* きみの生きるせかい』の感想です。
ネタバレを含んでいる可能性もあるので、お気を付けください。


Sky* きみの生きるせかい (ガンガンノベルズ)
Sky* きみの生きるせかい (ガンガンノベルズ)

正直に言います。
ジワッときました。

本書は、大草原の小さな家で暮らす二人の少年と一人の女性と彼女達のもとを訪れる様々な人間の物語です。
その人生の中で絶望や苦しみを味わい、それぞれが求めたそれぞれの幸せを手に入れる群像劇となっています。
『要塞都市の錬生術』『最強彼女黒髪めがね』とは、また一風変わった雰囲気の作品です。
登場人物達の背景や心情描写が丁寧で、非常に心に訴えて来る。
個人的に好きだったのは第八話、そしてエクストラ1&2。

自分の言葉ではいまいち陳腐にしか纏められない気がするけれど、優しさに満ち溢れた作品だったと思います。
主人公のセリオスもジュダもジャックもウォルダーも、みんなが幸せになることを願い、また誰かの幸せを願い、そして誰かから幸せであることを願われている、そんな暖かい世界。
リアルタイムで描かれる絶望の過去、救済される現在、そして幸福に進み始める未来。
志藤先生の持つ感性で生み出される重くもあり切ない空気に、一瞬でのめりこんでしまいました。
悲しみ、喜び、辛さ、怒り、多くの感情が文章を通じてフルに伝わってきて、とてもわかりやすい。シンプルです。
(昨日の感想でもそうですが、どうも私は「シンプル」って言葉を使い過ぎてる気がする。そんなにわかりにくい話しか書けないのか自分は……)
個人的には、ストーリーで読ませるタイプではなくキャラで読ませる類の小説だと思いました。
これは『黒髪めがね』もそうでしたが、あちらは「めがねさん萌え」。こちらはキャラクターの心情に没頭していくものです。
短編で区切られているので、リズム良く読めます。まぁ、俺は後半一気読みしちまったがな!

テンガロンハットをかぶったウォルダーが一瞬サンジに見えた気がしたけど別にそんな事は無かったぜ!



さて、終先生と志藤先生、お二人の作品を読んで思ったのですが、『sky』にも『黒髪めがね』にも『自分には持っていないモノ』が詰まっていました。
遭川遭を入れて三つが三つ、三者三様な作品に仕上がっており、更に言えば自分には無いモノであるから、それは私が欲しいと思っているモノでもあります。
私は本を読み終わったときに、時々溜息が出ます。
それは分析すると、その本が素晴らしかったもので気持ちを持っていかれた結果、最後まで一気に読んでしまったために出る溜息です。以上二作を読んだ際に出たかどうかは言うまでもありません。
読後、心の中に残ったのは満足感と虚無感。
「良い話が読めた」という読者としての満足感と、「なぜ自分にはこんな話を書ける能力が不足しているのか」といった虚無感。
自身の創作意欲にびしびし刺激を与えてくださったお二方に抱く感謝と敬意、そして少しの嫉妬心。

もっともっと頑張りたい。もっと頑張って面白い小説を書けるようになりたい。

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コメント

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No title

はわわ、読んでくださってありがとうございます!
「雰囲気小説ですっ☆」と言い切れる程度には雰囲気を重視したので、楽しんでいただけたなら何よりです。

ちなみに、ウォルダーのテンガロンにはわたし自身衝撃を受けました……何あの若作り(笑)

こちらこそ、とてもいい刺激を受けました。ありがとうございます。
実際、改稿作業中など、ツイッターなどでお話出来たり、つぶやきを拝見したりすることでテンションもあがりましたし!
これからもよろしくお願いいたします。わたしもがんばりますっ!

では、ありがとうございました!
プロフィール

遭川遭

Author:遭川遭
(自称)新人作家。第六回スクウェアエニックス小説大賞《入選》。好きな食べ物は牛タン。

自著作品(オリジナル)
自著作品(商業誌)
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